昨年は冗談かと思っていたのですが、中国では今年から本格的にクリスマスが禁止になったようで、街の中でクリスマスの雰囲気を感じることが出来なくなりました。
どうやら商業施設や公的機関を始め、学校などにもクリスマス禁止の通達が出ていたようです。 ツリーはもちろん装飾や電飾なども禁じていて、違反しているのを見つけたら通報するように指示も出しているということなので徹底していますね。
とは言え、個人が自宅内でケーキやクリスマス料理を作って食べたり、ネットでクリスマス割引の買い物をすることまでは禁じていないようです(笑
画像は2014年の記事から。この頃から民間ではクリスマス排斥の動きが少しづつ出始めていました。
さて、なぜ急に国がクリスマスを禁止にしたのか、理由が気になったので調べてみたところ
「クリスマス関連で発生するゴミが著しく環境に悪影響を及ぼす」
という、おかしな理由だったので、何人かの親しい中国人にその話をしてみたのですが、こんな返答が有りました。
「外国の祝い事だから気に入らないのだろう。バレンタイン(情人節)やエイプリルフール(愚人節)も禁止する気かな?」
「中国において宗教の自由は認められていないからね。クリスマスは影響が大きくなりすぎたんだ」
「ゴミが出て環境に悪影響だというなら、旧正月も祝えないよ」
「中国が一番でなくてはいけなくて、きっとこれから中国発信の行事が増えて、それを諸外国に押し付けるようになる」
などなど。
一応、中国では憲法36条の1項と2項において宗教の自由は認められているはずで、宗教の違いによる差別も禁止しているのですが、党が支持する宗教ということが大前提なのと、影響力が大きくなりすぎたこと、今後のことを考えた上で今のうちに禁止しておこう、、という事情もあるのだと思います。クリスマスが盛大に祝われるようになったのも、ここ10年くらいのことですし、早めに憂いを断っておこう、、と。
中国のニュース記事なども読んでみましたが、面白かったのは「他にもクリスマスを禁止している国がある」というもの。 だから中国が禁止しても不思議ではない、、という意味合いの記事だったのですが、その紹介していた国々というのが、
サウジアラビア
ブルネイ
タジキスタン
ソマリア
北朝鮮
個人的に宗教の違いや紛争の多い地域だったりするのは仕方ないとして、北朝鮮と中国は別の意味合いが強すぎるような気が、、。 記事では国を擁護したつもりなのでしょうけど、せっかく党が「環境問題」を理由として挙げたのに、北朝鮮と同列にしたのでは政治色が濃すぎて(笑
ちなみに、クリスマスは聖誕節、クリスマスイヴは平安夜(ホーリーナイト)と呼びます。 日本ではケーキやチキンを食べますが、中国ではリンゴを食べたり誰かに贈ったりします。
今後はクリスマスの時期にリンゴやケーキを買う場合、注意が必要になるのかもしれません(笑